三代目白雲が「ひとりでも多くの人に木彫刻に親しんでもらいたい」と大衆に職人の技と心を知っていただき、職人仕事を見ていただく場としてその構想はずっと頭の中にあったといいます。
初代白雲が現在の工房兼住宅を購入し、家の裏にあった土蔵は当時南部家の物置きとして使用されていました。
そこを工房のギャラリーとして活用しようと、あくまで復元を基本に外内装の一部を改修。平成13年12月1日、予てより計画していたギャラリー「槌蔵」としてオープンしました。
白雲工房が得意とする社寺彫刻や神仏具などは、数年をかけて大がかりに行う仕事も少なくありません。
時間と手間暇をかけた分そこに込められた想いは大きく、依頼先に納品する前にそんな作品と想いをお披露目する場を槌蔵で設けられたらと考えています。そこからまた少しでも何かに繋がり伝えていく事ができればと現在構想が広がっております。
槌蔵
築120~130年/2階建て、計24坪
昔の土蔵は防火を第一に考慮しているため、扉や壁が厚く特に玄関口(戸前)は天井まで塗り込め工法による白漆喰で塗り固めてある。内壁の分厚い白漆喰の美しさをはじめ、蔵自体にも十分見応えの価値があります。
「とやまの土蔵百選」にも選出されています。
1階
主に彫刻作品
オーダーメイドで制作する工房の仕事は、手元に残らないものがほとんど。
そんな中でも、大切に残されているものがあります。
白雲三代がそれぞれに彫った
「立ち天神」
「蝦蟇仙人」
「神農像」
3つが立ち並ぶ様子からは110余年の歴史が垣間見えます。
その他欄間、衝立、仏像、置物、茶托など随時制作途中の作品なども展示しています。
2階
白雲工房のルーツ、三代によって書き溜められた図案
初代入門時の「約定書」と見習い奉公時代に彫った「天神像」
白雲工房のルーツとして床の間に奉ってあります。
三代により書き溜めた約2,000枚にも及ぶ図案
など、白雲工房の歴史をたどる品々を展示しています。
槌蔵は完全予約制のギャラリーになっております。
ご見学をご希望の方は、以下のお問い合わせからお願いいたします。